困難に備えることとは
人は社会に生きるうえで様々な困難に直面します。
その際の対応法を大きくまとめると「自助」「互助」「共助」「公助」の4つです。
先ずは、自分自身が問題解決のために行動する「自助」です。自助努力という言葉が広く知られています。
それでも自分では困難の解決が難しい時は、次に、家族・友人・近所の方などに頼ります。一方、こうした方々を助ける場面もあります。これを「互助」と呼びます。
広く知られている互助会は、葬儀に備えられた仕組みで、少しニュアンスは違いますが、理解の一助になるでしょう。
さらに、お互いに助け合う社会の仕組みとして「共助」があります。
病気に備えた保険、老後の生活に備えた年金や共済等で、強制加入のものも、任意加入のものもあります。
それでも解決困難な場合に備えた仕組みである社会福祉制度のことを「公助」といいます。
これら4つは、新しい言葉では無いのですが、近年、介護保険制度設計に際して、関連づけられています。
現実として、適切な相談先、支援先を見つけ出すことはなかなか難しいものです。各相談窓口は、多様な生活事情を抱えた相談者に対して、担当範囲外の相談内容にあたる場合も多いものです。
相談窓口は、ドッジボールの「パス」に例えると、相談者に適切な相談窓口に繋ぐ力量が問われています。
以下の項目で、この問題について具体的に考えていきたいと思います。